「海外での支払いはクレジットカード一択!」
「どうしても現金が必要だったら、必要なだけキャッシング!」
私もこれに賛成です。
ほとんどこの2行で海外でのお金のベストプラクティスは説明できてしまいます。
こちらの記事で海外キャッシングについて記載してますので、是非ご覧ください。
ただ、すでにこれを理解されている方でも意外に把握されていないのが
「海外事務手数料(為替手数料)」の存在です。
日本で普通にクレジットカードを使っても、使った金額に手数料が乗ることはありません。
10万円のものを買ったら、次月に10万円がクレジットカード会社から請求されます。
しかし、海外でクレジットカードを使った場合はそうではないことをご存じでしょうか?
海外事務手数料とは何か
海外事務手数料とは、クレジットカードを使って海外で外貨決済をする際に発生する手数料のことです。
アメリカでクレジットカードを使い、ドルで支払いをした場合で考えてみましょう。
次の月、あなたのもとには日本円に換算した金額でカード会社から支払い請求が来ます。
このように「もともとドルだった請求金額を日本円に換算して請求する」のに事務手数料がかかるのです。
これが海外為替手数料です。
海外事務手数料はいくらくらいなのか
この海外手数料はカード発行会社とブランドによって差があります。
概ね決済金額の2.2%~3.85%となっているところが多いようです。1
2024年10月1日現在のクレジットカード各社の海外為替手数料 VISA Master Card JCB 楽天カード 2.20% 2.20% 2.20% 三井住友NL 2.20% 2.20% --- 三菱UFJカード 3.85% 3.85% 3.85% EPOSカード 2.20% --- --- SAISONカード 2.20% 2.20% 2.20%
意外と大きい金額ではないでしょうか?
特に海外旅行では普段よりも高額の支払いをすることが多くなります。
仮に外貨で10万円を使った場合、次月にあなたが支払う金額は10万2,200円になるわけです。
「海外でのクレカの使用は値段が同じでも、日本で使うよりも割高になる」
このことを覚えておいてほしいのです。
それでもやっぱりクレジットカードを使うべきだ
日本で使った場合よりも高い手数料を取られてしまうのは悔しいのですが、
それでも海外ではクレジットカードを支払いのメインに据えるべきです。
何にもましてセキュリティ面での保護のされ方が違います。
仮に海外でクレジットカードを盗まれたりスキミングで不正利用をされた場合。
多くの場合クレジットカード会社が補償をしてくれます。(必ずとは言えませんので、必ず各社のポリシーを確認してください)
これが現金であれば盗まれたら終わりです。
現金に色はついておらず、補償は受けられません。
何よりも、海外で大金を現金で持って歩いている日本人なんて、鴨がネギと鍋をしょってだしまで持ってきてくれているような状態です。
強盗に襲ってくださいとお願いしているのと同じだと思ってください。
多少の手数料を取られたとしても安全面を考えて、できる限りクレジットカードを使うようにしましょう。
過去のヒーロー:トラベラーズチェック
実は昔、今も存在はしていますが、トラベラーズチェック(TC)という支払い手段がありました。
簡単に言えばこれは小切手です。
まず旅行に行く前に郵便局などで小切手を買って署名をしておきます。
次に現地の銀行などでこの小切手を持っていき、もう一度署名をすることで本人確認をして、換金をしていました。
仮に盗まれても本人確認ができないと換金ができず、セキュリティが高く、再発行もできたりとなかなか便利でした。
なにより日本で有力な海外ガイドブックの「地球の歩き方」がめちゃめちゃ推していたため、一時期の日本の旅行者は結構これを使っている人がいたんです。
しかし換金できる場所が限られている不便さもあり、クレジットカードの隆盛に押されて、2014年には日本での新規発行も停止。
段々と姿を消し行ってしまったのです。
まとめ
海外であればクレジットカードとキャッシングの組み合わせが最強!
この考え方には私も同意しますが、国内での利用と違ってそこには海外事務手数料という少なくない手数料が乗ってきます。
クレジットカードも日本と全く同じコストでは使えないということはしっかりと留意しておきましょう。
- 2024年10月1日時点 ↩︎